採用基準とは?基準をもとにした採用活動のポイントも解説

更新:2022.08.26|公開:2021.06.30

採用基準とは?基準をもとにした採用活動のポイントも解説

採用基準とは?基準をもとにした採用活動のポイントも解説

「採用基準」とは、採用活動において自社が求める人材を見つけるために設ける基準のことです。

目次

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自社に最適な人材を選ぶために作成する「採用基準」。
採用基準があいまいな場合、ミスマッチや早期離職を招くことになりかねないため、明確に決めておかなければなりません。

今回は、採用基準の内容、基準を設ける理由、採用基準をもとにした人材採用のポイントなどをお伝えします。

1. 採用基準とは

「採用基準」とは、採用活動において自社が求める人材を見つけるために設ける基準のことです。

一般的には、「自社の仕事をこなしてもらうためには、どんな経歴やどのくらいの能力が必要か」といった条件をまとめたものを指します。

1-1. 採用基準の内容

採用基準の内容には、以下の項目があります。

学歴

出身校や、その学校での専攻分野など。

経歴

これまでどんな企業や団体での勤務経験があるか、どのような業務にどのくらいの期間携わってきたかなど。

免許・資格

採用後に就く業務に必要な免許や資格。(普通自動車第一種運転免許、宅地建物取引士、TOEICスコア860点以上、など)

スキル・知識

採用後に就く業務に必要なスキルや知識。(Microsoft ExcelやWordを使用してデータ入力、書類作成などの一般事務をこなせる、服飾に関する基本知識があり、アパレル販売の接客ができる、など)

コンピテンシー・資質

コンピテンシーとは、ある職務において高い功績を挙げられる人材に共通して見られる行動特性のことです。
求職者に求めるコンピテンシー・資質は、職種や部署ごとに異なります。(例えば、営業の場合「コミュニケーション力が高い」、チームワークが重要な部署の場合「協調性がある」など)

コンピテンシーについて詳しくは「コンピテンシーとは?基本からメリットデメリット・活用法まで解説」をご覧ください。

熱意

応募した職種に対して、どのくらいの情熱を傾けられるかという基準で、やる気、意欲、意気込みといった言葉で表現されるもの。

勤務地

テレワークが可能でない職種の場合は、通勤可能な勤務地であるか、など。

1-2. 採用基準の具体的な適用例

採用基準を決定したら、選考の各工程で実際に適用します。どの工程でどのようなかたちで適用するのか、その一例を紹介します。

書類選考

4年制大学卒業以上、総務の実務経験3年以上、普通自動車運転免許、などの学歴、経歴、資格の有無から選抜する。

筆記試験

筆記試験の結果が、Aの試験で○点以上、Bの試験で○点以上など、設定した基準を満たしているかで判断する。

適性検査

点数を見るのではなく、自社が求める人物像に近い特性を持っているかどうかで判断する。

採用面接

応募理由について説得力を持って伝えられるか、面接官と矛盾のないやり取りができるか、これまでの業務経験について自分の言葉でわかりやすく語れるか、以前所属していた組織のなかでどのような失敗を経験してどのように乗り越えたのか、などから判断する。

2. 採用基準を設ける理由

採用基準を設ける理由

企業で人材を採用する際には、なぜ基準が必要になるのでしょうか? 採用基準を設ける理由として、主に次のようなことが挙げられます。

2-1. 公平性を担保する

書類選考や採用面接を行う際には、多くの社員が関わります。
面接官がそれぞれ異なる価値観を持っていることも多いため、人材を公平に選ぶには、一定の基準が必要になります。

一定の基準がない場合には、面接官によって選考時の判断材料が異なる恐れがあるため、公平性が損なわれる可能性があるのです。

2-2. 迅速な採用を可能にする

採用の基準があいまいな場合、なんとなく条件に合ってはいるものの、面接官全員が納得する候補者がいない……といったことも起こりえます。
そうなると、再度一から募集をかけることになり、結果的に採用が遅れてしまう可能性があります。

基準を明確に決めておくことで、必要な職種にぴったり合う人材を早く見つけることができるのです。

2-3. 採用のミスマッチや早期離職の防止

資格の有無や経験年数など、採用したい人材の基本的な条件は決めていても、細かな基準を設けていない状態で採用を決めると問題が生じるおそれがあります。

例えば、「周囲の意見に流されず、客観的に判断できる人」「単調な仕事でも長時間集中できる人」などといった具体的な条件を考慮していなかった場合、企業と採用した人材の間でミスマッチが生じ、早期離職につながる可能性があるのです。

こうした問題を防止するため、担当する職務に応じて詳細な採用基準を設けておくとよいでしょう。

採用のミスマッチについて詳しくは「採用のミスマッチとは?ミスマッチが起こる原因と対策を知ろう」を、早期離職について詳しくは「早期離職を減らすには?知っておきたい離職の理由と対策 」をご覧ください。

なお、求める人物像を明確にする、つまり言語化するという作業は案外難しく、かなりの手間と時間を要します。特に中小企業では、求める人物像を明確にしないまま選考を進める企業も少なくありません。

CIY®の「求める人物像診断」では、設問に回答するだけで、自社の求める人物像が分析され、明確になります。
2,500文字以上のテキストで自動言語化され、採用基準をつくる作業工数を減らすことができます。

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3. 新卒と中途の採用基準の違い

ひと口に「採用基準」といっても、新卒の場合と中途の場合では少し異なってきます

新卒採用では、まだ仕事の経験がない場合が多いため、ポテンシャルや熱意といった部分を見極めることになります。
中途採用の場合は、どんな仕事をどのくらいの期間経験してきたか、どのようなスキルを持っているかなど、実力重視となるケースが多く見られます。

一方で、個性や特性は、新卒・中途どちらにおいても重視される項目です。

新卒 中途
採用基準で重視すること ・ポテンシャル
・熱意
・個性や特性(例えば協調性、コミュニケーション能力など)
・経験
・スキル
・個性や特性(例えば協調性、コミュニケーション能力など)

新卒・中途どちらの場合でも、自社が求める人材のイメージを明確にしておくことは共通して重要です。

4. 採用基準をもとにした人材採用で成功するためのポイント

採用基準をもとにした採用活動では、成功するためのポイントがいくつかあります。ここでは主なものを紹介します。

4-1. コンピテンシーモデルを作成する

前述のとおり、「コンピテンシー」とは、高い功績を挙げられる人材に共通して見られる行動特性のことです。
社内のハイパフォーマーを職種ごとに分析し、コンピテンシーモデルを作成しておきます。

それを採用基準に組み込めば、自社において成果を挙げてくれる可能性の高い人材の採用につながることが期待できます。

コンピテンシーについて、詳しくは「コンピテンシーとは?基本からメリットデメリット・活用法まで解説」をご覧ください。

4-2. 評価基準を明確に設定する

求める人材かどうかを見極めるために、評価基準を明確に設定する必要があります。

まずは、「経験」「資格」「コンピテンシー」など、重視する評価項目を絞ります。

評価項目を絞れたら、その項目につき「経理の実務経験が5年以上あるか」「簿記2級以上を持っているか」「イレギュラーなことに動じず、冷静に判断できるか」など、基準を明確に設定しましょう。

4-3. 現場とのミスマッチを防ぐ

明確な採用基準を人事部門で作成したものの、現場で実際に必要なスキルや性格などとズレが生じている場合があります。

そうしたミスマッチを防ぐために、基準の設定時に、現場でのヒアリングを十分に行うことが大切です。

4-4. 基準に縛られすぎない

採用基準を設けることは大切ですが、それに縛られすぎて良い人材を逃がさないことも重要です。

仮に今回は採用基準に合わなかったとしても、別の機会に採用できる可能性のある人材は、タレントプールにデータを蓄積しておくと良いでしょう。

タレントプールの有用性については、「タレントプールとは?効率よく優秀な人材を採用するための手法」をご参照ください。

4-5. 採用活動のレビューを早めに行う

採用活動が終わったら、なるべく直後にレビューを行い、記憶が新しいうちに採用基準の見直しをして次回の採用に備えましょう。

4-6. 実践力を見極める

採用基準に挙げられた資格を持っていても、実際にチームで働いたときに実力が発揮できるとは限りません。

実践的な力があるかを見極めるために、インターンシップの期間を設けるのもよいでしょう。求職者側も会社との相性を確かめることができます。

インターンシップを実施するメリットについては、「インターンシップとは?その種類や企業側のメリット・デメリットなどを解説」を、チームのパフォーマンスを上げる手法については、「チームビルディングとは?その目的・手法・取り組み方などすべてを紹介」をご覧ください。

5. 採用基準をもとにした採用の注意点

人材を選ぶ際には公正な採用選考を行う必要があります。厚生労働省のWebサイトには、採用選考の基本的な考え方として、以下が挙げられています。

採用活動は、これらの考え方に沿って進める必要があります。

  • 応募者の基本的人権を尊重すること
  • 応募者の適性・能力に基づいて行うこと

また、次のような適性と能力に関係がない事項を聞いたり実施したりすることは、就職差別につながるおそれがあるため注意してください。

<本人に責任のない事項の把握>

  • 本籍・出生地に関すること
  • 家族に関すること(職業、続柄、健康、病歴、地位、学歴、収入、資産など)
  • 住宅状況に関すること(間取り、部屋数、住宅の種類、近郊の施設など)
  • 生活環境・家庭環境などに関すること

<本来自由であるべき事項(思想信条にかかわること)の把握>

  • 宗教に関すること
  • 支持政党に関すること
  • 人生観、生活信条に関すること
  • 尊敬する人物に関すること
  • 思想に関すること
  • 労働組合に関する情報(加入状況や活動歴など)、学生運動など社会運動に関すること
  • 購読新聞・雑誌・愛読書などに関すること

<採用選考の方法>

  • 身元調査などの実施
  • 合理的・客観的に必要性が認められない採用選考時の健康診断の実施

詳細については以下でご確認ください。

公正な採用選考の基本|厚生労働省

6. 採用基準プラスアルファでミスマッチを防ぐ

採用基準を設ければ、求める人物像にブレがなくなり、採用のミスマッチのリスクを低減できます。

また、企業と求職者が互いの相性を確かめるための機会として、インターンシップを取り入れるといった工夫があれば、より安心です。

採用基準を設定するにあたって、求める人物像を明確にすることが重要です。

CIY®は、設問に答えるだけで求める人物像が明確になるだけではなく、求人の掲載や候補者への適性検査、インターンシップの募集などが可能な採用・選考ツールです。

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