更新:2024.10.28|公開:2021.06.09
チームビルディングとは?その目的・メリット・手法などすべてを紹介
チームビルディングとは、メンバーのスキルや個性を最大限に発揮させながら、チーム力を向上させ、共通の目標達成に向けて取り組めるようにする組織づくりのことです。
生産性の向上はもちろん、従業員満足度を高めて定着率をアップさせ、離職率を下げる効果が見込めます。
目次
【離職率を半減以下に&ハイパフォーマーを63%の確率で予測】
定着して活躍する社員を見極めて採用する「CIY®適性検査」、今なら30日間無料お試し可能!
人事の悩みの種となる「離職率」。低く抑えるためには、従業員満足度を上げて着実に定着率を伸ばしていく必要があります。
その対策のひとつとしてあげられるのが「チームビルディング」です。
個々のメンバーの強みを最大限に生かしながら、チーム力を向上させることができるチームビルディング。
ここでは、チームビルディングの目的や手法、メリット、成功のポイントなどすべてを紹介します。
1. チームビルディングとは?
チームビルディングとは、メンバーのスキルや個性を最大限に発揮させながら、チーム力を向上させ、共通の目標達成に向けて取り組めるようにする組織づくりのことです。
生産性の向上はもちろん、従業員満足度を高めて定着率をアップさせ、離職率を下げる効果が見込めます。
従業員満足度を向上させる他の方法については、「従業員満足度とは?調べ方と分析方法、向上させる方法をわかりやすく説明」を、定着率が低くなる原因や高める方法については「定着率とは?低下する原因や高める方法、定着率が高い企業の特徴を解説」をご覧ください。
1-1. チームビルディングの目的
チームビルディングの大きな目的は、メンバーが互いを尊重し合いながらチームとしての絆を築き、より高いパフォーマンスを発揮できるようにすることです。
チームのパフォーマンスが上がることで、部署全体、ひいては企業全体の生産性アップが期待できます。
また、チームビルディングを行うことで、チームの、もしくは企業のビジョンを浸透させることができ、共通の価値観の下に目標達成を目指せます。
こうしたことを通じてチームの結束力が高まり、離職率の低下につながる可能性があります。
離職率が高くなる理由や対策などについては、「早期離職を減らすには?知っておきたい離職の理由と対策」や「離職率が高い基準・業界ランキングと離職率を下げる取り組みを解説 」をご覧ください。
1-2. チームビルディングのメリット
チームビルディングの主なメリットは次のとおりです。
1-2-1. モチベーションのアップ
他のメンバーからの刺激を受けて、働くことへの意欲が湧きます。
1-2-2. コミュニケーションの増加
チームで目標を達成するために、話し合いの機会が増え、コミュニケーションが増加します。
1-2-3. 隠れた能力の発見
1人で作業していては気付かなかったスキルに、他のメンバーが気付いてくれる可能性があります。
1-2-4. チームワークの向上
チームでタスクをこなす際に、どう役割分担すれば効率的にできるかが分かるようになり、チームワークが向上します。
そうなるとメンバーの気持ちにゆとりが生まれ、新しいアイデアが出やすくなるなど、さらなるメリットにもつながります。
2. チームビルディングの5つのステップ
チームを期待どおりに機能させるためのステップをモデルとして表したのが、「タックマンモデル」です。
タックマンモデルとは、心理学者のBruce Wayne Tuckman氏が1965年に提唱したチームビルディングモデルの4段階のことで、5段階目は1977年に追加されました。
このモデルによると、チームは次の5つのステップを経て成長していきます。
- 形成期“Forming”
チームがつくられたばかりの段階で、メンバー同士、まだ本音を出さずにお互いの様子を見ている状態です。メンバー全員が同じ価値観を持っているのかどうかも分からず、緊張感が漂っています。リーダーは、チームの目標を明確に示していく必要があります。
↓ - 混乱期“Storming”
各メンバーの関心が、他のメンバーの考え方や行動に向いていて、チーム全体の目標に向いていない状況です。リーダーは、チーム内でお互いの理解を深めるために話し合いを促すなど、コミュニケーションの促進に努める必要があります。
↓ - 統一期“Norming”
メンバー同士が互いの考え方や行動などを理解するようになる段階で、チームがまとまってきます。リーダーはメンバーたちがさらに深いコミュニケーションを図れるようにします。
↓ - 機能期“Performing”
メンバーが自律的に行動し、チームが機能する段階です。リーダーは、メンバーの自律的な動きを妨げないよう、指示の出し方に注意します。
↓ - 散会期“Adjourning”
目標が達成でき、チームとしての活動が終わる段階です。リーダーはチームの解散に向けて締めを行います。
【離職率を半減以下に&ハイパフォーマーを63%の確率で予測】
定着して活躍する社員を見極めて採用する「CIY®適性検査」、今なら30日間無料お試し可能!
3. チームビルディングの具体的な手法
チームビルディングの具体的な手法をいくつか紹介します。
3-1. ワークショップ
グループに分かれて商品の企画を考えたりプロジェクトのプレゼンテーションをしたりといったワークショップを行うことで、チームワークを高めます。
3-2. スポーツ大会
スポーツ大会でチーム対抗戦を行い、結束力を強めます。
3-3. ゲーム
チームビルディングに役立つゲームをします。ここでは、例を2つ紹介します。
3-3-1. マシュマロチャレンジ
次の材料を使って4人1チームで、できるだけ高いタワーを建てます。最も高いタワーを建てたチームが勝つゲームです。役割分担や戦略の立て方、コミュニケーションの取り方などを学べます。
<アイテム>
- パスタ:20本
- マスキングテープ:90cm
- ひも :90cm
- マシュマロ:1個
- はさみ:1丁
3-3-2. NASAゲーム
「宇宙船が月面に緊急着陸した」という設定の下、生存に必要なアイテムは何か、チームで決めていきます。
宇宙船は、本来の着陸予定地から200km離れた場所に緊急着陸し、着陸時の衝撃で故障しました。乗っていたメンバーが生き抜くためには、母船が迎えに来る本来の着陸予定地にたどり着かなければなりません。
しかし、宇宙船に搭載していた機械の多くは破損し、使えそうなものは下記のアイテムしかありません。
そんななかメンバーで話し合い、命を守るのに最も必要なアイテムから1番、2番、3番……と順位をつけていくゲームです。
ゲームの過程を通じてメンバー同士の理解が深まり、バラバラのチームがひとつになるという効果が期待できます。
<アイテム>
- マッチの入ったマッチ箱
- 固形の宇宙食
- 約15mのナイロン製ロープ
- パラシュート
- 携帯用ヒーター
- ピストル2挺
- 粉乳 1ケース
- 酸素ボンベ 2本
- 月面用の星座図
- 自動的にふくらむ救命ボート
- 方位磁石
- 水5ガロン(19リットル)
- 照明弾
- 注射器の入った救急箱
- 太陽電池のFM送受信機
3-4. 日々のミーティングで
なお、スポーツ大会やゲームを楽しむ時間や手間をかける余裕がなければ、日々のミーティングのなかで、ちょっとした取り組みを行うことも可能です。
例えば、1人のメンバーが
「私の特技は何でしょう?」
「最近はまっていることは何でしょう?」
などと他のメンバーにクイズを出して答えてもらうといった簡単なやり取りでもいいでしょう。
それだけでも、お互いの理解を深めることができます。
4. チームビルディングを成功させるポイント
チームビルディングを成功させるのに重要な要素は、言うまでもなく「メンバー」です。また、実際に取り組む際に留意しておきたい注意点もいくつかあります。それぞれ説明します。
4-1. メンバーについて
リーダーがどれだけ努力しても、やる気のないメンバーや企業風土、チームカルチャーに合っていないメンバーが混ざっていれば、他のメンバーにも影響し、チームビルディングはなかなかうまくいきません。
そうすると、お互いに不満が生じてミスマッチが起こり、離職率が上がるといった悪循環に陥る可能性があります。
逆にチームに馴染みやすい人、企業風土やチームカルチャーにマッチする人を集めることで、チームビルディングがしやすくなるだけでなく、ミスマッチの回避と離職率を抑えることにもつながります。
また、リーダーはもちろん、メンバーが前もってお互いの個性や強みをある程度理解しておくことも大切です。それにより、良好なコミュニケーションを通じたチームビルディングが期待できます。
ミスマッチについては「採用のミスマッチとは?ミスマッチが起こる原因と対策を知ろう」で、離職率についは「離職率が高い基準・業界ランキングと離職率を下げる取り組みを解説」でそれぞれ詳しく紹介していますので、ご参照ください。
4-2. 注意点
4-2-1. チームメンバーの役割を明確にする
それぞれのメンバーに合う仕事を割り当て、ミスマッチを防ぎます。そのためにも、前述のとおり前もってメンバーの個性や強みを理解しておくことが大切になります。
各メンバーが自身に合う仕事を担うことで、従業員満足度の向上も見込めます。
4-2-2. 目標を曖昧にしない
メンバーが混乱しないよう、目標を曖昧にしないことが大切です。どのような目標を達成するためのチームなのか、なぜその目標が自社に必要なのかを、リーダーが分かりやすく説くようにします。
メンバーが明確な目標に向かって仕事に取り組むようになれば、定着率のアップも期待できます。
4-2-3. メンバーの行動がバラバラになるのを防ぐ
メンバーの自主性を大切にしつつも、一体感を醸成するため、リーダーが、必要なタイミングで適度に介入することも大切です。
一体感の強いチームをつくることで、離職率の低下にもつながります。
5. チームビルディングで従業員満足度をアップさせよう
「他の社員とのコミュニケーションがうまくいっていて、自分に合った仕事を任せられている」。従業員の離職を防ぐには、そうした状況をつくる必要があります。
ぜひチームビルディングを成功させ、メンバーの満足度アップを目指してください。
なお、チームビルディングを成功させるには、紹介したように「メンバー」が重要なポイントになります。
しかし、少人数で多くの業務を担う傾向がある人事担当が、理想のメンバーを発掘し採用するのは簡単なことではないでしょう。
そんな人事担当者の負担を減らし、チームビルディングをしやすいメンバーを採用するお手伝いをするのがCIY®です。
CIY®では、チームビルディング成功の鍵を握る、『企業風土やチームカルチャーにマッチする人材』を、採用段階で見極めることが可能です。
さらに診断結果により入社時点で採用者の個性や強みが把握でき、効率的にチームビルディングを進めていくことができます。
【離職率を半減以下に&ハイパフォーマーを63%の確率で予測】
定着して活躍する社員を見極めて採用する「CIY®適性検査」、今なら30日間無料お試し可能!