面接と適性検査の関係は?上手に併用し、採用の成功につなげよう

更新:2022.08.26|公開:2021.09.22

面接と適性検査の関係は?上手に併用し、採用の成功につなげよう

面接と適性検査の関係は?上手に併用し、採用の成功につなげよう

採用活動のとき、面接だけでなく適性検査を行っている企業は多いでしょう。
しかし、適性検査をどう利用すれば効果的なのか、実はよく分かっていないという担当者もいるかもしれません。

適性検査と面接をうまく併用すれば、求職者の能力や性格を立体的に把握することができ、採用の成功につながることが期待できます。
ここでは、適性検査と面接の関係や適性検査を面接にどう生かせばいいのかなどを考えていきます。

目次

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1. 適性検査を導入するメリットと注意点

適性検査と面接の関係を見ていく前に、まずは適性検査のメリットと注意点を押さえましょう。

1-1. 適性検査のメリット

1-1-1. 面接や書類では分からない部分を見ることができる

適性検査では、基本的な知識、表に出てこない性格、潜在的な素質など、面接や書類審査では把握できない部分を見ることができます。

1-1-2. 求職者を理解しやすくなる

面接や書類審査とは異なる角度から見ることができ、多角的に求職者を理解するのに役立ちます。

1-1-3. 公平性を担保できる

多くの適性検査は数値で結果が出るため、定量的、客観的な視点での審査が可能になります。面接官が異なっても選考基準がぶれず、公平な審査がしやすいです。

1-1-4. 審査が効率的にできる

数値が一定の基準をクリアしたかどうかで判断できるので、判断にかかる時間や採用担当者の作業を減らすことができます。

1-1-5. 採用活動の振り返りに利用できる

採用・不採用の求職者とその適性検査の結果を分析することで、採用活動の振り返りに利用することができます。

1-2. 適性検査の注意点

適性検査をうまく利用するためには、次のような点に注意する必要があります。

1-2-1. 適性検査の結果は絶対的ではない

適性検査は求職者の適性や性格などを分かりやすく数値化してくれますが、その結果がその人の能力や人格などすべてを表すものではないことを理解しておかなければいけません。

適性検査の結果だけで判断することは避けましょう。

1-2-2. 求職者が事前に対策してくる場合がある

適性検査の種類によっては、書店で参考書や問題集が販売されていたりネット上に情報があふれていたりするため、求職者が事前の対策をしてくることがあります。

つまり、場合によっては適性検査に求職者の能力や性格が正確に表れていない可能性があるということを念頭に置いておきましょう。

1-2-3. 企業側にどのような特性の求職者が必要なのかまでは分からない

一般的に適性検査では、求職者の能力や性格などは結果として出ますが、自社にとってどのような能力や特性の人が合っているのか、必要なのかまでは出ません。適性検査の結果を生かすには、そこを、自社で明確にしておかなければいけません。

しかし、それには時間と手間が非常にかかります。以上の課題については、こちらの記事でわかりやすく解説していますので、ご参照ください。

1-3. CIY®適性検査の活用

CIY®適性検査は、自社にとってどのような能力や特性が必要なのかといったことまで分かる新しいタイプの適性検査です。

CIY®適性検査では求職者だけでなく企業も診断を受けることで、欲しい人物像を明確化します。
そのうえ欲しい人物像に近い求職者とのマッチング度が数値で表現されるため、効率的な採用活動を行うことが可能です

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2. 面接と適性検査の関係

面接と適性検査の関係

では、面接と適性検査の関係を見ていきましょう。

2-1. そもそも適性検査とは

採用活動における適性検査とは、自社での業務に必要な適性があるかを見極めるために行う検査です。主に次の2つについてテストを行い、判断します。

性格・適性

人間性や考え方、価値観、自社の雰囲気になじめるか、自社でうまくやっていけるかなどを検査します。

学力・能力

業務を行うための基本的な知識や常識的な問題、英語や数学の力、パソコンのスキルなどについて検査します。

適性検査にはさまざまな種類がありますので、それぞれの特徴を把握して選ぶことが大切です。

2-2. 適性検査の役割は面接とは異なる

適性検査は、潜在的な適性や性格など、面接や書類選考では分かりにくい部分を見極めるのに役立ちます。求職者自身でも分からない部分や、面接では誇張される部分、隠れている部分なども、適性検査には表れることがあります。

そのため、求職者について誤解なく正しい審査を行うためには、適性検査と面接、書類審査の3つを組み合わせて総合的に判断するのが理想的です。

3. 適性検査を面接にどう活用するか

適性検査を面接にどう活用するか

適性検査をうまく面接に活用する方法をいくつか紹介します。

3-1. 適性検査を面接に活用するポイント

3-1-1. 面接の人数を絞る

応募数が多い場合、面接前に適性検査を行って、面接に進む求職者を絞り込むことができます。それによって面接官の負担や面接にかかる費用・日数を削減することが可能です。

3-1-2. 面接の順序を決める

適性検査の結果を見て、気になる求職者から面接を行っていくという活用法があります。有望な求職者から、意識してじっくり評価していくことができます。

3-1-3. 面接前に求職者の性格をある程度把握する

面接前に適性検査を行うことで、求職者の性格や特性をある程度つかむことができます。それによって、限られた時間内で適切な質問ができ、より有意義な面接にすることが可能です。

3-1-4. 面接で質問する内容を決める

適性検査の結果から、適性検査では確認しきれなかった内容に関する質問、適性検査の結果についてより掘り下げて聞きたい質問など、面接での質問を用意することができます。

3-1-5. 面接と適性検査を照らし合わせて求職者の内面を知る

適性検査の結果と面接での印象を照らし合わせることで、求職者の内面をより深く探れる可能性があります。例えば面接の印象と性格検査の結果に大きな乖離がある場合、大げさなアピールや虚偽の人物像を提示していることが推測できます。

3-2. 適性検査を面接に活用した成功事例

3-2-1. 面接で言っていることの見極めに役立てた事例

当然ですが、面接に来られる方は皆さん弊所で働きたいと思って来てくれています。
ですので面接では、ほぼ全員が、こちらが望むことや聞きざわりの良いことを言ってくれます。

CIY®適性検査を利用した結果、候補者が言っていることが本心なのか建前なのか、検査結果で出ている本人の特性との整合性を見るという使い方ができたのが、非常に良かったですね。

例えば、検査結果の特性として「自立・主体性が高い」と出ている時に、候補者の言う「誰かの下でサポートしながら働きたいです」という言葉に不整合を感じてしまう、といったケースです。

面接中に適性検査の結果を確認しながら「でも、こういうことも思ってませんか?」と質問して、候補者の本音を引き出しやすかったです。

この事例の詳細はこちら >

3-2-2. 適性検査結果と面接の所感を選考に活かせた事例

ある候補者について、スキルも十分で本人のやる気も感じられる方がいました。
ただ、適性検査の「ミスマッチが懸念される点」で指摘されている内容に、一部気になる点がありました。

コロナの影響で、オンライン面接を実施しましたが、選考途中に、適性検査で指摘されていた懸念を実際にも感じることがありました。
実際に感じたことと、適性検査で指摘されていた「ミスマッチが懸念される点」に整合性があったので、2回の面接の結果と合わせて不採用としました。

オンライン面接ということもあり、適性検査で指摘されていなかったら、見極めができず内定を出していたかもしれません。
その場合、以前のようにミスマッチにつながっていたかもしれませんね。

この事例の詳細はこちら >

4. 適性検査は面接のどのタイミングで行えばよいのか?

適性検査は面接のどのタイミングで行えばよいのか?

適性検査を実施するタイミングにルールはありませんが、行うタイミングで、活用方法に違いが出てきます。

4-1. 面接の前に行う場合

面接の前に行う場合、適性検査の内容を次のように面接に生かすことができます。

4-1-1. ふるい落としに利用する

応募数が多い場合、適性検査の結果によって面接に進む求職者を絞り込むことができます。

4-1-2. 面接時の話題や質問作成に利用する

適性検査の結果から面接で質問すべきことを検討したり、適性検査の結果を面接時の話題にしたりするといった利用の仕方があります。

4-1-3. 面接と組み合わせて人材の見極めに利用する

面接での答えと適性検査にズレはないか、矛盾はないかなどを確認することで、求職者の傾向を把握し、選考の参考にすることができます。

4-2. 面接のあとに行う場合

面接のあとに適性検査を行う場合は、検査の結果を面接に生かすことはできませんが、次のようなことができます。

4-2-1. ミスマッチの確認

面接を通過した求職者に、入社後のミスマッチの可能性がないか最終確認することができます。

4-2-2. 配属先の選定

求職者の適性を知り、配属先の選定に生かすことができます。

5. 適性検査を面接と積極的に関連付けて、より利用効果を高めよう

適性検査は、それだけで採用・不採用を決定すべきものではありません。

しかし、面接の負担を軽減したり面接での質問の参考にしたりするなど、面接とリンクさせることで、さまざまなメリットが生まれます。面接とうまく関連付けながら適性検査を利用し、効率的、かつ効果的な採用活動を行いましょう。

執筆・監修者

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