更新:2026.09.11|公開:2021.05.08
【2026年最新】離職率が高い基準は何%?平均13.7%と判断目安

「自社の離職率は高いのでは?」と感じたとき、気になるのが「何%から高いと判断すべきなのか」という基準です。
結論からいうと、すべての会社に共通する「○%以上なら高い」という絶対的な基準はありません。
厚生労働省の「令和7年(2025年)雇用動向調査」では、常用労働者全体の年間離職率は13.7%でした。
ただし、一般労働者だけを見ると11.4%、パートタイム労働者では19.9%と差があります。なお、厚生労働省の「一般労働者」は、常用労働者のうちパートタイム労働者以外の労働者を指します。さらに、業界によっても離職率は大きく異なります。
そのため、自社の離職率が高いかどうかは、
「全国平均」だけではなく、「雇用形態」「業界」「企業規模」など条件を揃えて比較すること
が重要です。
この記事では、2026年時点で最新となる厚生労働省の統計をもとに、「離職率10%・11%・15%・20%は高いのか?」という具体的な目安まで含めて、自社の離職率を判断する方法を解説します。
目次
この記事でわかること
- 離職率は何%から高いと考えるべきか
- 2025年の最新の平均離職率
- 離職率10%・11%・15%・20%の判断目安
- 自社の離職率を正しく計算する方法
- 業界・雇用形態・企業規模を含めた比較方法
離職率が高い基準は何%?結論は「一律の基準なし」
離職率には、すべての企業に当てはまる「○%以上なら高い」という公式な基準はありません。
まず参考になるのが、厚生労働省「雇用動向調査」の全国水準です。
| 比較対象 | 2025年の年間離職率 | 判断するときの使い方 |
|---|---|---|
| 常用労働者全体 | 13.7% | 日本全体との大まかな比較 |
| 一般労働者 | 11.4% | 一般労働者中心の会社で参考にしやすい |
| パートタイム労働者 | 19.9% | パート比率が高い会社で参考にしやすい |
例えば、一般労働者中心の企業で年間離職率が20%だった場合、一般労働者の全国水準11.4%を大きく上回っています。
一方、パートタイム労働者の比率が高い企業では、全国のパートタイム労働者の離職率自体が19.9%です。
このため、「離職率20%だから必ず異常」と数字だけで判断することはできません。
まず全国平均を基準線とし、その後に自社と条件の近い企業・業界と比較するのが正しい見方です。
離職率10%・11%・15%・20%は高い?数字別の目安

自社の離職率を計算したとき、「この数字は高いのか?」をすぐ知りたい方も多いでしょう。
2025年の全国平均13.7%と、一般労働者11.4%を基準にすると、おおまかには次のように見ることができます。
| 自社の離職率 | 全国平均13.7%との比較 | 見方 |
|---|---|---|
| 5% | 8.7pt低い | 全国水準より低い |
| 10% | 3.7pt低い | 全国水準では低め |
| 11% | 2.7pt低い | 一般労働者11.4%とほぼ同水準 |
| 15% | 1.3pt高い | 全国水準をやや上回る |
| 20% | 6.3pt高い | 全国水準ではかなり高め |
離職率10%は高い?
年間離職率10%は、2025年の全産業平均13.7%、一般労働者平均11.4%のどちらも下回っています。
そのため、全国水準だけを基準にすれば「高い」とは言いにくい水準です。
ただし、離職率が低い業界では10%でも業界平均を上回る場合があります。
離職率11%は高い?
11%は、一般労働者の全国平均11.4%とほぼ同じ水準です。
そのため、一般労働者中心の企業であれば、全国的にはおおむね平均的な水準と考えることができます。
ただし、ここでも業界差を考慮する必要があります。
離職率15%は高い?
15%は、常用労働者全体の全国平均13.7%を1.3ポイント、一般労働者平均11.4%を3.6ポイント上回ります。
そのため、全国平均との比較ではやや高い水準です。
ただし、宿泊・飲食など人材流動性の高い業界では、15%が業界平均を下回る場合もあります。
離職率20%は高い?
20%は、常用労働者全体の全国平均13.7%を6.3ポイント上回っています。
一般労働者中心の企業で年間離職率20%が続いている場合は、全国水準との比較ではかなり高い状態と考え、部署・入社年次・退職理由などを詳しく分析することをおすすめします。
一方、2025年のパートタイム労働者全体の離職率は19.9%です。パート比率が高い企業では、20%という数字だけで異常と断定できません。
離職率の正しい計算方法
自社の離職率が高いかどうかを厚生労働省の全国平均と比較する場合は、計算方法を揃えることが重要です。
厚生労働省「雇用動向調査」では、年間の離職率を次の式で算出しています。
年間離職率(%)= 1年間(1〜12月)の離職者数 ÷ 1月1日現在の常用労働者数 × 100
例えば、2025年1月1日時点で常用労働者が100人おり、2025年1月〜12月の間に15人が離職した場合、
15人 ÷ 100人 × 100 = 15%
となります。
社内の人事KPIとしては、「年度中の離職者数 ÷ 年度初めの従業員数」など、自社独自の期間・定義で離職率を管理することもできます。
ただし、本記事で紹介している全国平均13.7%、一般労働者11.4%、パートタイム労働者19.9%と比較する場合は、厚生労働省の統計と対象期間・対象労働者・分母を揃えて計算することが重要です。
業界によって「離職率が高い基準」は大きく変わる
全国平均だけでなく、自社と同じ業界の離職率と比較することも重要です。
2025年の年間離職率を見ると、最も高い「宿泊業・飲食サービス業」は23.7%、最も低い「金融業・保険業」は6.6%で、約3.6倍の差があります。
例えば年間離職率15%の場合、
金融・保険業のように平均離職率の低い業界では「高い」と判断される可能性がある一方、人材の出入りが多い宿泊・飲食サービス業では業界平均を下回ります。
つまり、同じ15%でも業界によって意味が異なるということです。
16業界すべての最新離職率については、以下の記事で詳しく比較しています。
自社の離職率が高いか判断する4つの基準

①全国平均と比較する
まず、常用労働者全体の13.7%を大きな基準線として使います。
全国平均との差がどの程度あるかを見ることで、自社の大まかな位置を把握できます。
②雇用形態を揃える
一般労働者11.4%、パートタイム労働者19.9%と、雇用形態によって離職率には大きな差があります。
正社員中心なのか、パートタイム労働者が多いのかを考慮せず比較しないようにしましょう。
③同じ業界と比較する
業界によって人材の流動性は異なります。
自社と同じ業界の最新データは、業界別離職率ランキングで確認してください。
④企業規模と過去の推移も見る
同じ業界でも企業規模や職種構成などによって離職率は異なります。
また、単年だけを見るのではなく、
10% → 13% → 17%
のように上昇が続いているのか、
18% → 14% → 11%
と改善しているのかを見ることも重要です。
「平均を上回ったか」だけでなく、自社の離職率がどちらの方向へ動いているのかも経営判断の材料にしましょう。
離職率が高いとわかったら、次に「どこで離職しているか」を調べる
業界・雇用形態などを揃えて比較した結果、自社の離職率が明らかに高かった場合は、すぐに対策を決めるのではなく、まず離職が集中している場所を特定します。
例えば、
入社1年以内に集中しているのか、特定部署に偏っているのか、特定の上司の配下で多いのか、中堅社員に集中しているのか
によって原因も施策も異なります。
離職率が高くなる会社の特徴や原因については、「離職率が高い会社の特徴と原因|10の共通点」で詳しく解説しています。
離職率が高い状態を放置すると起きる3つの問題
自社と条件の近い企業・業界と比較して離職率が高い状態が続いている場合、原因を把握しないまま放置すると、採用・育成・組織運営にも影響が広がる可能性があります。
① 採用・教育コストが繰り返し発生する
社員が退職するたびに、求人・選考・入社手続き・教育などのコストと工数が再び発生します。
離職の原因を把握しないまま「辞めた分だけ採用する」という状態が続けば、採用しても定着せず、同じコストが繰り返し発生する可能性があります。
離職によってどのようなコストが発生するのかは、「離職コストの計算方法完全ガイド|年収の1.75倍説の根拠」で詳しく解説しています。
② 残った社員の負担が増える
退職者が出ると、その社員が担当していた業務の引き継ぎや欠員分の業務、新しく採用した社員の教育などを、既存社員が担うケースがあります。
こうした状態が続けば、特定の社員に業務負荷が偏り、職場全体の働きやすさにも影響する可能性があります。
特にキーパーソンの退職後に起こる「離職連鎖」への対応については、「離職連鎖を防ぐ|キーパーソン退職時の組織対応」で詳しく解説しています。
③ 採用・育成・組織運営が不安定になる
離職と採用を繰り返す状態では、採用担当者や管理職の工数が採用・引き継ぎ・教育に割かれやすくなります。
また、経験やノウハウを持つ社員の退職が続けば、組織内に知識や経験を蓄積しにくくなる可能性があります。
そのため、離職率が高いとわかった段階で重要なのは、やみくもに採用数を増やすことではありません。
「どの社員層・部署で離職が起きているのか」を把握し、原因を特定したうえで対策することが重要です。
離職率が高い場合は「原因を特定してから」対策する
自社の離職率が平均を上回っているからといって、すぐに給与アップや福利厚生の追加を行えばよいとは限りません。
早期離職が多い企業なら採用・オンボーディング、特定部署に偏っているならマネジメント、離職予兆を把握できていないなら1on1やサーベイなど、原因によって優先すべき施策は変わります。
具体的な改善方法は、「離職率を下げる8つの方法|中小企業のためのリテンション戦略」で詳しく解説しています。
まとめ|離職率が高いかは「平均+自社と近い条件」で判断する
2025年の日本全体の年間離職率は13.7%です。
一方、一般労働者は11.4%、パートタイム労働者は19.9%であり、業界によっても離職率には大きな差があります。
そのため、
「15%を超えたら高い」
「20%ならやばい」
といった1つの数字だけで判断することはできません。
まず自社の年間離職率を同じ定義で計算し、
全国平均 → 雇用形態 → 業界 → 企業規模・自社推移
の順に比較しましょう。
業界別の最新水準を確認したい場合は、「【2026年最新】業界別離職率ランキング」をご覧ください。
離職率が高いことが確認できたら、次は「どこで、なぜ離職しているのか」を分析し、原因に応じた改善策へ進むことが重要です。
なお、離職理由については以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ続けてご覧ください。
離職理由をランキングで解説!近年の傾向を踏まえた5つの対策も紹介





