1on1議事録の取り方|書くべき5項目とテンプレート

「1on1を続けているのに、前回何を話したか思い出せない」「メモは取っているが、次の対話に活かせていない」
——こうした状態は、1on1で「何を残し、次回どう使うか」が決まっていないと起こりやすくなります。
本記事では、1on1の議事録に何を書くべきか、面談中・直後の取り方の手順、そして手書き・共有ドキュメント・AIツールという3つの記録方法の選び方までを、現場でそのまま使えるテンプレート付きで解説します。
議事録を「記録のための作業」で終わらせず、次の対話につなげるための運用のコツまでまとめました。
次回の1on1から、記録の負担を抑えつつ対話の質を上げる仕組みづくりに役立ててください。
この記事でわかること
- 1on1で議事録(記録)を残す目的と、1on1シートとの違い
- 議事録に書くべき5項目と、コピーして使えるテンプレート
- 面談中・終了直後の具体的な取り方とコツ
- 手書き・共有ドキュメント・AIツールの選び方と比較
- 議事録を次の対話に活かし、形骸化させない運用法
目次
なぜ1on1で議事録を取るのか|目的とメリット
1on1の議事録は、会話をすべて書き起こすためのものではありません。次回の対話に必要な要点と、本人・上司が合意したアクションを残すことが主な目的です。
記録がないと、前回決めたことを忘れたり、毎回同じ確認から始まったりしやすくなります。一方で、細かく残しすぎると記録作業が負担になり、本音・悩み・私的な内容まで必要以上に保存してしまうおそれがあります。
そのため、1on1の議事録は「次回の対話に必要な情報を、必要最小限で残す」のが基本です。
議事録を残すメリットは、前回の合意事項を確認しやすいこと、テーマや課題の変化を振り返りやすいこと、上司側のフォロー漏れを防ぎやすいことです。
ただし、1on1で話した本音・悩み・私的な相談を、そのまま正式な査定や評価判定の材料へ転用する運用は避けます。業務上の客観的事実や、本人と共有・合意した目標を評価で扱う場合も、1on1議事録とは目的・共有範囲を分けておくと安全です。
目的設定から頻度まで1on1全体を体系的に整えたい方は、1on1のやり方完全ガイド|目的・進め方・頻度・準備を実践解説もあわせてご覧ください。
1on1シートと議事録の違い
「1on1シート」と「議事録」は同じファイルで管理することもできますが、役割は分けて考えると整理しやすくなります。
1on1シートは、面談前〜面談中に使う「準備・進行・次回への引き継ぎ」のためのフォーマットです。話したいテーマや前回のアクションを確認し、当日の進行を助けます。
1on1議事録は、面談中〜面談後に残す「要点・合意事項・次回確認事項」の記録です。会話を全文保存するのではなく、次回必要になる内容に絞って残します。
両方を1つのドキュメントで運用する場合も、事前準備欄と、面談後に残す記録欄を分けると使いやすくなります。
フォーマットそのものを作りたい場合は、1on1シートの書き方|基本7項目とフォーマット例10選をご覧ください。
1on1議事録に書くべき5項目|テンプレート付き
議事録は情報を盛り込みすぎると続きません。「日付・主なテーマ・本人が共有した要点・合意事項・ネクストアクション」の5項目を基本にすると、必要以上に記録を増やさず続けやすくなります。
下表はそのままコピーして使える基本テンプレートです。
| 項目 | 書く内容 | 記入例 |
|---|---|---|
| 日付・時間 | 実施日と所要時間 | 2026/6/9(30分) |
| 主なテーマ | その回の中心テーマ1つ | 新規プロジェクトの進め方 |
| 本人が共有した要点 | 次回の対話に必要な事実・本人の認識 | 「全体像が見えず不安」と共有 |
| 合意事項・確認事項 | 本人と上司で確認したこと | 役割分担を整理して再確認する |
| ネクストアクション | 誰が・何を・いつまでに | 本人:6/13までに分担案を作成/上司:関係部署に連携 |
記録のポイントは、上司の推測を事実のように書かないことです。
📄 PDF版のテンプレート「1on1_議事録5項目テンプレート」はこちら >

「やる気が落ちている」と断定するのではなく、「本人から『優先順位がわからず迷っている』と共有があった」のように、本人が共有した内容と、双方で合意したことを必要最小限で残すと後から確認しやすくなります。
健康状態、家庭事情、人間関係などのセンシティブな内容は、次回の対話に必要かを考え、詳細を書き残しすぎないようにします。
また、評価面談の記録とは目的が異なります。違いは1on1と評価面談はどう違う?目的・頻度・評価との関係を整理で整理しています。
1on1議事録の取り方|面談中と直後の手順
議事録の質は、いつ・どう書くかで大きく変わります。
面談中は対話を妨げない範囲で要点だけメモし、できれば終了後の早いタイミングで整理するのが基本です。手順を3ステップで見ていきます。
ステップ1:面談中はキーワードだけメモする
対話中に詳細を書き込もうとすると、画面やノートを見る時間が長くなり、会話の流れを妨げることがあります。
面談中は、後で思い出すためのキーワードや合意事項を中心に残し、記録より対話を優先することを意識します。
メモを取る前に「あとで記録に残したいので少しメモを取りますね」と一言伝えると、部下の安心感につながります。
ステップ2:終了後の早いタイミングで整理する
記憶が新しいうちに、キーワードメモを5項目のテンプレートへ整理します。5分程度で済む内容に絞ると、記録作業が長時間化しにくくなります。
完璧な文章は不要です。次回の対話で「何を確認すればよいか」がわかる程度にまとめます。
ステップ3:部下と共有する範囲を決める
ネクストアクションや双方の合意事項は、本人と共有しておくと認識のズレを防ぎやすくなります。
一方で、1on1の記録には本音・悩み・人間関係・健康などセンシティブな内容が含まれる場合があります。誰が閲覧できるか、どこに保存するか、何を記録するかを事前に決め、アクセス権限を必要な範囲に限定することが重要です。
本人の同意なく、相談内容を他部署や正式評価の記録へ広げないようにします。
議事録を効率化するツールの選び方|3つの方法を比較
議事録の取り方には大きく3つの方法があります。手軽さ・検索性・権限管理・準備支援のどれを重視するかで、適した方法は変わります。自分の運用に合うものを選びましょう。
| 方法 | メリット | 向いているケース |
|---|---|---|
| 手書きノート | すぐ始められる・対話を妨げにくい | 少人数で、まず習慣化したい段階 |
| 共有ドキュメント(表計算・文書ツール) | 検索・履歴管理・共有範囲の設定がしやすい | 複数メンバーを担当し記録を蓄積したい |
| 専用ツール・AI支援 | 記録・検索・質問準備などを一元化しやすい | 準備負担を減らし、運用を仕組み化したい |
まず習慣化する段階では、手書きや普段使っている共有ドキュメントでも十分です。
担当するメンバーが増えた場合は、検索しやすさだけでなく、社員ごとの閲覧権限を管理できるか、退職・異動時に記録をどう扱うかも含めて選びます。
AIを利用する場合は、会話内容や個人情報をどこまで外部サービスへ送信するか、保存されるか、社内ルール上問題がないかも確認してください。
質問準備については、1on1質問テンプレート50選|部下のタイプ別すぐ使える型も参考になります。
議事録を「次の対話」に活かす運用のコツ
議事録は取ること自体が目的ではありません。
次回の冒頭で前回の記録を読み返す習慣をつくることで、記録は初めて価値を生みます。
冒頭で「前回はこの分担の件を話しましたね。その後どうですか」と確認すると、前回の対話から自然につなげられます。
運用で避けたいのは、議事録が「上司だけの監視・評価メモ」になることです。進捗や指示だけを細かく残すのではなく、本人と合意したこと、次回確認したいことを中心に残すと、1on1の目的から外れにくくなります。
記録が形だけの作業になりかけたら、1on1の形骸化を防ぐ7つの方法|原因と立て直し方も参考になります。
議事録づくりを仕組みにする|CIY®才能カルテ
1on1の記録を継続するには、毎回ゼロからフォーマットや質問を考えなくてよい状態をつくることも大切です。
CIY®才能カルテでは、社員ごとの情報や1on1の記録をマネジメントに活用できます。特性データも、質問や関わり方を考えるための補助材料として使えます。
ツールを入れるだけで議事録の質が上がるわけではないため、何を記録するか・誰が閲覧できるか・次回どう使うかという運用ルールとセットで設計することが重要です。
まとめ
1on1の議事録は、記録のための作業ではなく、対話を次につなぐための仕組みです。本記事のポイントは3つです。
第一に、記録は「日付・主なテーマ・本人が共有した要点・合意事項・ネクストアクション」の5項目を基本にし、必要以上に詳細を残さないこと。
第二に、面談中は対話を優先し、終了後の早いタイミングで次回に必要な内容だけ整理すること。
第三に、記録目的・共有範囲・アクセス権限を決めたうえで、次回冒頭に前回の合意事項を確認し、議事録を次の対話につなぐことです。
まずは次回の1on1で、本記事の5項目テンプレートを使って記録を残し、次の回の冒頭で読み返すところから始めてみてください。
そのうえで、担当メンバーが増えて記録・検索・準備の負担が大きくなった場合は、専用ツールを活用する方法もあります。
CIY®才能カルテで実践する
CIY®才能カルテでは、社員ごとの情報や1on1の記録、特性データなどをマネジメントに活用できます。質問や関わり方を考える負担を減らす材料として、日々の1on1運用に組み込めます。




