1on1シートの書き方|基本7項目とフォーマット例10選

更新:2026.10.05|公開:2026.09.15

1on1シートの書き方|基本7項目とフォーマット例10選

1on1シートの書き方|基本7項目とフォーマット例10選

「1on1を続けているのに、毎回その場の話で終わってしまう」
「前回何を話したか思い出せず、同じ話を繰り返してしまう」

こうした状態を防ぐのに役立つのが、1on1シートです。

1on1シートは、会話を細かく記録するための議事録ではありません。事前に話したいテーマを整理し、対話で決めたことを次回につなげるためのフォーマットです。

本記事では、1on1シートに入れたい基本7項目と、目的・時間・対象者別のフォーマット例10選を紹介します。書き方、Excel・スプレッドシートなどの作り方、形骸化させない運用までまとめました。

CIY®才能カルテ

この記事でわかること

  • 1on1シートの役割と、議事録との違い
  • 1on1シートに入れたい基本7項目
  • 目的・時間・対象者別のフォーマット例10選
  • 続けやすく、次回の対話につながる書き方
  • Excel・スプレッドシート・Notionなどツール別の作り方
  • シートを形骸化させない運用の3原則

図解_1on1シートの書き方|基本7項目とフォーマット例10選

目次

1on1シートとは|対話を「点」から「線」にするフォーマット

1on1シートとは、上司と部下の定期的な対話で、事前に話したいこと・今回扱ったテーマ・次回までのアクションなどを整理するためのフォーマットです。

口頭だけの1on1では、前回話した内容や約束したことを次回までに忘れてしまうことがあります。シートに要点を残しておけば、前回の続きから対話を始められ、1on1を継続的な支援につなげやすくなります。

ただし、シートを埋めること自体が目的ではありません。必要な項目だけを残し、対話の時間を圧迫しない形で運用することが大切です。

1on1そのものの目的・準備・進め方を体系的に知りたい方は、1on1のやり方完全ガイド|目的・進め方・頻度・準備を実践解説もあわせてご覧ください。

1on1シートと議事録の違い

1on1シートと議事録は似ていますが、役割を分けて考えると運用しやすくなります。

項目 1on1シート 1on1議事録
主な目的 事前準備と対話の進行、次回への引き継ぎ 対話後に要点や合意事項を記録する
使うタイミング 1on1の前〜最中 1on1の最中〜終了後
記載量 テーマ・確認事項・次アクションなど最小限 必要に応じて発言の要点・気づき・合意事項を記録
重視すること 話しやすさ・使いやすさ 振り返りやすさ・記録の継続性

実際の運用では1つのフォーマットで両方を兼ねても構いません。ただし、会話を一言一句記録することより、次回の対話に必要な情報を残すことを優先しましょう。

1on1シートに入れたい基本7項目

フォーマットは組織や目的によって調整できますが、基本型として次の7項目を用意しておくと使いやすくなります。

項目 記入する内容 ねらい
①基本情報 実施日・参加者・所要時間 実施履歴を残す
②今日のテーマ 今回話したいこと 部下の関心を起点にする
③前回のアクション確認 前回決めたことのその後 対話を継続させる
④最近の気づき・変化 業務や働き方で変わったこと 現在の状態を確認する
⑤課題・困りごと 本人が抱える障害や相談したいこと 必要な支援を整理する
⑥次回までのアクション 誰が・いつまでに・何をするか 対話を行動につなげる
⑦上司からの支援・フィードバック 上司が支援すること、伝えたこと 支援内容を明確にする

特に重要なのは、②今日のテーマと③前回のアクション確認です。

部下にも事前に「今回話したいこと」を考えてもらうと、上司からの質問だけで進む1on1になりにくくなります。また、前回のアクションを確認することで、毎回ゼロから話題を探す必要もなくなります。

最初から7項目すべてを必須にする必要はありません。導入初期は5項目程度に絞り、空欄があってもよい運用から始める方が継続しやすくなります。

「今日のテーマ」に使える具体的な質問例は、1on1質問テンプレート50選|部下のタイプ別すぐ使える型をご覧ください。

効果的な1on1シートのフォーマット例10選

同じ1on1でも、目的や実施時間、対象者によって必要な項目は変わります。ここでは10のフォーマット例を3つのカテゴリーに分けて紹介します。

目的別フォーマット(例1〜4)

例1:基本型シート
基本7項目をベースにした汎用型です。初めて1on1シートを導入する場合は、この形から始めると調整しやすくなります。

例2:目標・成長支援型
現在の目標、最近できるようになったこと、今後伸ばしたい力、次の一歩を中心に整理します。

例3:課題解決型
困りごと、背景、試したこと、必要な支援、次のアクションを整理し、業務上の詰まりを解消するために使います。

例4:コンディション確認型
最近の状態、業務量、働きやすさ、相談したいことなどを確認します。数値化する場合も、評価ではなく本人の変化に気づくための参考情報として扱います。

時間別フォーマット(例5〜7)

例5:10分シート
「前回からの変化」「今日のテーマ」「次アクション」の3項目程度に絞った最小構成です。

例6:15分シート
基本項目から必要なものを5〜6項目選び、短時間でも振り返りと本題を扱える構成にします。

例7:30分シート
基本項目に加え、成長・キャリアなど中長期のテーマも扱える構成です。

10分・15分・30分の時間配分そのものは、1on1アジェンダの作り方|10/15/30分の時間別テンプレート集で詳しく解説しています。

対象者別フォーマット(例8〜10)

例8:新入社員シート
業務理解、相談相手、困っていること、職場への慣れ具合など、オンボーディング期に確認したい項目を追加します。

例9:中堅社員シート
挑戦したいこと、今後任されたい役割、伸ばしたい力、キャリアの方向性などを扱います。

例10:マネージャー候補シート
個人の業務だけでなく、チーム運営、メンバー育成、意思決定など、マネジメントへの移行を支援するテーマを追加します。

10種類すべてを用意する必要はありません。まず基本型を1つ作り、目的や相手に応じて必要な欄だけを足し引きする方が運用しやすくなります。

1on1シートの書き方|続けやすく、次回に活かす3つのコツ

1on1シートは「きれいに埋めること」よりも、対話を邪魔せず継続できることが大切です。

1. 箇条書き・短文で要点だけ残す

会話を一言一句書き取る必要はありません。後から見返したときに、「何について話したか」「何を決めたか」がわかる程度で十分です。

2. 事前記入と当日記入を分ける

たとえば「今日話したいテーマ」は部下が事前に記入し、「次回までのアクション」は対話の中で一緒に決める、というように役割を分けると運用しやすくなります。

誰が書くかを厳密に固定する必要はありません。本人の考えを事前に整理でき、当日は対話に集中できる形を選びましょう。

3. 次回アクションは「誰が・いつまでに・何を」で残す

「今後頑張る」のような曖昧な表現ではなく、次回確認できる具体的な行動にします。次の1on1では、そのアクションのその後を確認するところから始めます。

ツール別の作り方|Excel・スプレッドシート・Notion

1on1シートは専用ツールがなくても作れます。自社で普段使っている環境から始めるのが基本です。

  • Excel:表形式で作りやすく、Microsoft 365を利用している組織では共有・共同編集もしやすい方法です。
  • Googleスプレッドシート/ドキュメント:ブラウザで共有しやすく、リアルタイム共同編集や変更履歴を使いやすいのが特徴です。
  • Notion・専用ツール:部下別・日付別のデータベース化、タグ付け、検索などを行いたい場合に向いています。

どのツールを選ぶ場合も、「前回のシートをすぐ開ける」「誰が見られるかが明確」「記入負担が大きすぎない」ことを優先してください。

特に1on1では、本人の悩みや人間関係などセンシティブな内容が含まれる場合があります。共有範囲や保存ルールを決め、必要以上に閲覧者を増やさないことも重要です。

シートを形骸化させない運用の3原則

1on1シートが続かない原因は、フォーマットそのものより運用にあることが少なくありません。次の3つを意識します。

原則1:評価シートと分けて運用する。
1on1で話した本音・悩み・私的な内容を、そのまま人事評価の材料に転用すると、率直に話しにくくなります。1on1シートは対話と成長支援のための記録として位置づけ、正式な評価記録とは分けて管理するのが基本です。

1on1と評価面談の違いは、1on1と評価面談はどう違う?目的・頻度・評価との関係を整理で詳しく解説しています。

原則2:すべての欄を埋めることを目的にしない。
項目を埋めることに集中すると、対話が事務作業になります。空欄があっても問題ありません。必要なテーマについて十分に話せたかを優先します。

1on1そのものが形骸化している場合は
1on1が形骸化する原因と立て直し方|運用を再設計する7つの方法
をご覧ください。

原則3:部下の状況や使いやすさに合わせて項目を変える。
自由記述で話を広げやすい人もいれば、選択肢や具体的な問いがある方が考えやすい人もいます。固定フォーマットを全員に当てはめるのではなく、本人の反応や1on1の目的に応じて欄を調整します。

CIY®才能カルテでは、適性検査の結果をもとに、部下ごとの1on1テーマや質問候補を確認できます。シートの「今日のテーマ」を考える際の参考情報として活用できます。

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まとめ|1on1シートは「次回につなげるための最小限」で十分

1on1シートの目的は、詳細な記録を残すことではありません。

大切なのは、次の3点です。

  1. 基本項目を絞る:最初は5項目程度から始め、必要に応じて増やす
  2. 対話を主役にする:書くことを目的にせず、要点だけを残す
  3. 次回につなげる:前回のアクションと今回決めたことを次の対話の入口にする

まずは基本型を1つ作り、次回の1on1で「前回のアクション確認」と「今日話したいテーマ」の2つから使ってみてください。

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執筆・監修者

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よくある質問

Q. 1on1シートには何を書けばいいですか?
A. 基本は「実施日などの基本情報」「今日話したいテーマ」「前回アクションの確認」「最近の気づき・変化」「課題・困りごと」「次回までのアクション」「上司からの支援・フィードバック」の7項目です。ただし、すべてを必須にする必要はありません。導入初期は5項目程度に絞り、継続しやすさを優先するのがおすすめです。
Q. 1on1シートはExcelとスプレッドシートのどちらで作るのがよいですか?
A. 自社で普段使っている環境に合わせて選ぶのが基本です。Excelは表形式で作りやすく、Microsoft 365環境なら共有・共同編集もできます。Googleスプレッドシートはブラウザで共有しやすく、リアルタイム編集や変更履歴を使いやすいのが特徴です。機能差だけでなく、前回分をすぐ開けること、閲覧権限を管理しやすいことを重視しましょう。
Q. 1on1シートは上司と部下のどちらが記入するのですか?
A. 決まったルールはありません。たとえば部下が事前に「今日話したいテーマ」を記入し、1on1の中で上司と部下が次回アクションを一緒に決める方法があります。誰がすべてを書くかを固定するより、部下が事前に考えを整理でき、当日は対話に集中できる分担にすることが大切です。
Q. 1on1シートが形骸化してしまうのを防ぐには?
A. 「評価シートと分ける」「すべての欄を埋めることを目的にしない」「部下や目的に応じて項目を調整する」の3点を意識します。シートを完成させることではなく、前回の対話を次回につなげることが目的です。空欄があっても、必要なテーマについて十分に話せていれば問題ありません。
Q. 1on1シートと評価面談シートは同じものですか?
A. 基本的には分けて運用するのがおすすめです。1on1シートは継続的な対話や成長支援のため、評価面談シートは目標達成度や評価結果を扱うためのものです。1on1で話した本音・悩み・私的な内容をそのまま評価材料へ転用すると、率直に話しにくくなる可能性があります。評価に使う正式な記録とは目的と共有範囲を分けておきましょう。
Q. 1on1シートと議事録は何が違いますか?
A. 1on1シートは、事前に話すテーマを整理したり、当日の進行や次回アクションを確認したりするためのフォーマットです。議事録は、対話後に話した内容や合意事項を振り返れるよう残す記録です。実務上は1つのシートで兼用しても構いませんが、一言一句を残すより、次回の1on1に必要な要点を残すことを優先しましょう。