更新:2025.06.09|公開:2025.06.09
【書籍解説Podcast】CIY®を活用した高定着率&ハイパフォーマンス採用教本
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「CIY®を活用した”高定着率&ハイパフォーマンス” 採用教本」のレビュー
ロス: こんにちは、今日の探求の時間です。今回は弁護士法人小杉法律事務所の小杉先生と、CIY®(シーアイワイ)を開発した井上代表が書かれた、士業向けの採用教本について深掘りしていきたいと思います。
モニカ: 特に注目したいのが「CIY®」というツールですね。これを使って、どうやったら定着率が高くて、かつパフォーマンスの高い人材を採用して育てていけるのか。多くの事務所さんが抱えている人の問題に、何か新しい視点を提供できたらいいですね。
ロス: 井上さんも指摘されているんですけど、やっぱり日本の労働人口が減っているという、これはもう避けられない大きな背景がありますよね。単に人を探すだけじゃもうダメで、一人一人の生産性をどう高めるか。そこがもう、どの組織にとっても喫緊の課題になっています。
モニカ: そこで、その資料に出てくるのが「適材適所」という考え方ですよね。松下幸之助さんの話とか、人はみんな違うんだという。一見ネガティブに見える個性も、例えば「陰なら葬式係」みたいな発想は、結構面白い視点だなと思いました。
ロス: この適材適所が、実は井上さんの指摘だと定着率にも直結するんですよね。自分の強みや個性を生かせる環境というのは、マズローで言うところの自己実現や承認欲求が満たされやすいわけです。結果として「長く働きたいな」と思える。
モニカ: ご自身の経験を振り返っても、やっぱり得意なことや、自分に合ってると感じる仕事の方が続きましたね。
ロス: まさにおっしゃる通りです。それは実感としてありますよね。じゃあ、その適材適所を具体的にどうやって見極めるのかというのが次のポイントですよね。小杉先生も最初は採用で結構苦労された経験があるという風に書かれていました。
モニカ: やっぱり面接とか、主観だけだと、なかなか応募者の本質って見抜きにくいですよね。
ロス: そこで2021年でしたっけ?そのCIY®に出会って、まず既存の社員の方で試してみたら、その分析結果がもう驚くほど実態と合っていたと。それで「これは使える!」ということで本格導入を決めたという経緯だそうです。
モニカ: 大事なのは、これを単に選考のツールとしてだけじゃなくて、人材を深く理解するためのツールとして位置づけている点なんですよね。落とすためじゃなくて、理解のため。それは大きな違いですね。
ロス: 具体的にはどういう風に活用されてるんですか?独自の公式みたいなものがあるとか?
モニカ: ありましたね。「実力=熱量×能力+チーム力」という公式。それぞれの要素——熱量、能力、チーム力を評価する時に、CIY®の客観的なデータを参考にしていると。
ロス: なるほど。例えば弁護士さんには「勝訴力」みたいなものを求めるとか、パラリーガルの方にはどちらかというと「安心提供力」みたいな。そういう風に求める能力が違うので、それに合わせてCIY®で見る指標も変えていると。
モニカ: それは具体的ですね。かなり実践的というか、ポジションによって見るポイントを変えるっていうのは、かなり洗練されている感じがします。
ロス: ということは、単にスキル——つまり「これができます」という要件だけじゃなくて、もっと深いところを見てるということなんでしょうか。
モニカ: まさにおっしゃる通りです。井上さんの言葉を借りると、CIY®はハイパフォーマーに共通する性格や行動特性、いわゆるコンピテンシーを見極めるのに役立つんだと。だから「なんとなく良さそうだな」という感覚的な判断だけじゃなくて、データに基づいた客観的な判断ができるようになるというわけですね。
ロス: その客観的なデータが、採用の入り口の段階だけじゃなくて、入社した後の成長にも繋がっていくというのは、この資料の本当に面白いところかもしれないですね。
モニカ: まさにそこが核心部分だと思います。例えば、新しく入った方の教育係——メンターを選ぶ時にも、新人さんとそのメンター候補の方、双方のCIY®の結果を見て、相性を考慮するらしいんですよ。
ロス: あと、新人の特性に合わせて研修期間をちょっと長くしたり短くしたりとか、柔軟に変えたり。あるいは得意な業務の割り振りを考える時にも、やっぱり主観だけじゃなくて、CIY®のデータを重視している。
モニカ: かなりデータドリブンな感じですね。パラリーガルの方の業務を細分化して、データ収集・分析が得意な人にはそれを、顧客対応が得意な人にはそっちを、みたいに。CIY®の結果と照らし合わせて役割分担を進めているというのも、まさに適材適所を徹底している例ですよね。
ロス: これは個々の能力を最大限に引き出すためのすごい工夫だなと感じます。そこには、やっぱり井上さんの言う「落とすためではなく、理解するために使う」という哲学が一貫して流れている感じがしますよね。
モニカ: つまり、客観的なデータ——CIY®の結果と、面談などでの対話——つまり主観ですよね。これを組み合わせる「データハイブリッド」って呼んでましたけど、そういうアプローチこそが、その人の持ってる力を最大限引き出す鍵なんだと。資料からそういうメッセージを受け取れますね。
ロス: 深いですね。今回は士業向けの採用教本から、特にCIY®を活用した人材の採用と育成について掘り下げてきました。やっぱり個性を深く理解して、その力を最大限に引き出すという適材適所の追求が、これからの組織にはますます重要になってくるんだなと改めて感じますね。
モニカ: そうですね。そしてそれは単に「この仕事できますか?」というスキルチェックだけじゃなくて、この人のユニークな輝きを、どうすればうちのチームの中で最大限活用できるかなという、そういう問いを持つことなのかもしれないですね。
ロス: なので、皆さんの組織のメンバー一人一人について、ちょっとそんな視点で見つめ直してみるというのも、何か新しい発見があるかもしれませんね。
モニカ: 確かに、非常に示唆に富むお話でした。