【自制心】CIY®適性検査結果の解説

【自制心】CIY®適性検査結果の解説

基礎能力・強み > 自制心

「自制心」という特性と、このスコアが高いこと、低いことについて解説します。

目次

自制心とは

CIY®では「自制心」という特性を
「設定した目標やプランに集中して従う能力」
と定義しています。

怠けたい心や集中が削がれることがありますが、そういった気持ちを抑制し、自分が設定したもっと重要な目標や規範を選ぶ脳のメカニズムがあります。

この抑制メカニズムが強力であれば、それを備えている人は、まじめで自制心が高い。
弱ければ、その人は自制心が低く、衝動的になります。

多くの職場で重宝される特性

仕事の目標やプランが決まっている環境ではもちろん、自主性が必要で、誰からもやるべきことを指示されない状況では、自主性スコアが高いとかなり有利と言えます。
自分自身で多くの目標を設定して、それをこつこつ実行していくことが得意だからです。
スコアが低い場合は、少ない目標設定で、その目標を実行しないで済ますことがあるかもしれません。

良いことばかりに思える自制心ですが、プランに従う力がある一方で、予測外のことが起きた時に、プランを捨てて素早く反応する柔軟性や反射神経に欠けることがデメリットです。

また、自制心スコアが高すぎる場合は、プランに固執しすぎて柔軟性が皆無だったり、極端な完璧主義により、生産性が低い(1つの仕事を完璧にしようとして時間をかけ過ぎる)といった懸念点もあります。

知能の高さと負の相関

別の視点で参考程度ですが、知能の高さと自制心スコアの高さは「やや負の相関」があるとされています。
つまり、知能が高いと自制心スコアが低い(自制心スコアが高いと、知能が低い)ということです。

頭が切れる(知能が高い)と、前もって準備しなくてもうまくやれることが、すぐにわかってしまうため、わざわざ時間を使って訓練に励もうとしない、という推察がなされています。
逆に、それほど明敏でない人は、知能レベルを補うために、自制的な行動スタイル(怠け心を抑制して、こつこつ努力する)が発達するということです。

もちろん知能が高くて自制心スコアの高い人もいるので、「自制心スコアが高いと知能が低い」と決めつけないようにしてください。

自制心が高い場合

メリット

  • 計画通りに任務を遂行する力が高い
  • 組織的で集中力があり、ありこちに気を散らすことがない
  • 自分自身で、高い目標を多く設定する

デメリット

  • 予測不能なことに対する瞬発力や反射神経が低い(急に身動きが取れない)
  • プランが立ち行かなくなっても、固執し続けてしまう
  • スコアが高すぎると、統制にとらわれ、柔軟性や効率性が犠牲にされる

自制心が低い場合

メリット

  • 予測不能な環境で自発的に反応して行動することが得意
  • 色々なことに興味関心のアンテナを張れる(多動的)

デメリット

  • 計画性がなく、物事を先延ばしにしてしまう
  • 衝動性が高く、集中力に欠ける
  • 抑制が効かず、依存症などになりやすい

ビジネスでの活用

成功の定義や職場の種類とは関係なしに、自制心が高ければ高いほど、職場で成功する公算が高いと言われています。
これだけ見ると、自制心は高いに越したことがないように思えますが、CIY®では他の特性でも一貫して、「どれか1つの特性が絶対的に良い」とは考えていません。

上記のように、高くても低くても、メリット・デメリットがあります。

自社の事業や、適性を見たい職種・職務において

  • 予測不能な事態が少なく、計画的に仕事を進めることが求められる場合
    →自制心スコアの高さが必要
  • 予測不能な事態があり、そのような状況では自発的に考えて素早く行動することが求められる場合
    →自制心スコアは低いほうが適性が高い

といった、状況に合わせた判断をしてください。

予測不能な事態が少なく、計画的に仕事を進めることが求められる場合は、自制心の強みを発揮しやすいと言えます。

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